借換えで得するはずが、税務署から妻に231万円払えってどういうこと!?
例えば、Aさん(会社員)と妻のBさん(現在は専業主婦)は、4年前に夫婦連帯債務で住宅ローンを借りました。当時は共働きだったので、3,000万円のうち、Aさん:Bさん=1:1で借りました。
しかし、超低金利で借換えのチャンスになったので、銀行に行きました。
繰上返済をがんばったこともあって、残り2,000万円くらいになっています。
Aさんは考えました。
妻のBさんは現在収入がないので、住宅ローン控除ができません。
それなら、自分が2,000万円で新しい住宅ローンを組めば、住宅ローン控除ももっとできるぞ、と単独債務で契約しました。
・・・後日、税務署から、「ご主人様から奥様に対して1,000万円相当の贈与があったので、贈与税231万円が発生しますよ」と残念なお知らせが届きました。

→「贈与税(暦年) - 高精度計算サイト」
なぜこんなことになってしまったのでしょうか。。。
(注意)
一般的な事例であり、100%、税務署から連絡がきて贈与税を払うとは限りませんが、危ない事例です。
ふつうは「銀行」で止められる一本化の危険性
実際には、いきなり税務署までスルーされずに、銀行で止められます。銀行などで借換えの相談に行くと、当然、誰が借りるかが問題となります。
そのときに、「夫婦の住宅ローンを借換えで夫に一本化したい」というと、ふつうの担当者なら、
「なるほど。贈与税のこともあるので税務署に相談してからご主人の単独債務にするか、夫婦連帯債務にするかを決めましょうね」
と言われるかと思います。
・・・ええ、たいていはここで止まるんですけどね。
たいていは。
借換えは、お金が動いている実感がない!
住宅ローンを借りた当初は、夫1,500万円、妻1,500万円を借りています。その後、夫1,000万円、妻1,000万円のときに借換えをします。
借換え後は、夫2,000万円、妻0円です。
妻は本来なら残り1,000万円を返済しないといけないのに、夫が肩代わりしているのです。
つまり、夫が2,000万円を借りて、そのうち妻に1,000万円を贈与して、妻が1,000万円を返済したのと同じ状態になるので、夫から妻に対する「贈与」だと税務署から言われる可能性があるのです。
でも、手もとのお金が増えるわけでもなく、借金の金額が変わるだけなんて、まったくお金が動いた実感がないですよね。そこが怖いところです。
ちなみに、我が家も夫婦連帯債務で4,500万円(夫:妻=3:1)借りて、今年5月に3,600万円で借換えをしましたが、贈与税の問題を避けるために、まったく同じ比率(夫:妻=3:1)で借換えをしました。
借金だけでなく、住宅の持ち分も100%夫にしたら?
ここから話が難しくなりますが、住宅ローンを夫に一本化するだけでなく、土地・建物の持ち分もすべて夫に一本化するなら、プラスマイナストントンになるのではないか、という考え方もあります(負担付き贈与)。住宅ローンを借りた当初は、夫1,500万円、妻1,500万円を借りています。
その後、夫1,000万円、妻1,000万円のときに借換えをします。
借換え後は、夫2,000万円、妻0円です。
夫が2,000万円を借りて、そのうち1,000万円で妻から土地・建物の持ち分(もし時価1,000万円なら)を買ったのであれば、贈与にはなりません。
・・・ただ、住宅ローンは残り1,000万円かもしれませんが、土地・建物の持ち分に対する「時価(その時の価格)」はいくらでしょうか?
1,000万円ぴったりになるとは限りません。
差額が出れば、別の税金(土地・建物の譲渡に対する所得税)のことも考えなければなりません。
あと、登記も面倒ですね。司法書士報酬や登録免許税・不動産取得税とか、考えることはいっぱいです。
お願いですから、安易に考えないでください。
一本化にチャレンジするなら税務署・税理士に相談が無難
そういうわけで、個人的には、おススメできないのですが、単独債務でなければ借換えができない、という方は、自分だけで考えずに、専門家に相談しましょう。税金のことについて個別具体的なことを相談できるのは、最寄りの税務署か、税理士だけです。
まあ、税務署や税理士に聞いても、「贈与税がかかる(可能性がある)ので、やめませんか」と言われるかもしれませんが・・・。
できれば、夫婦連帯債務のまま、同じ比率で借換えができるように、銀行などの金融機関によくご相談ください。
次のページへ フラット35からフラット35への借換えを優良住宅ローンで行った体験談
コメント