住宅ローン控除は、原則として「年末の住宅ローンの借入残高」の1%相当が控除限度額となります。

したがって、「年末の住宅ローンの借入残高」がいくらになるかが重要です。

今回は、年末に一部繰上返済した時の住宅ローン控除への影響についてお話します。

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住宅ローンの年末残高=「予定」

住宅ローンの年末の借入残高がいくらかは、 金融機関またはローン会社から送られてくる書類をもとに判断します。

「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」
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この書類は毎年10月頃に先行して届きますが、実は『予定』で出されています。

このままあなたが返済し続ければ、いくらになる『だろう』ということで、あらかじめ印字されて送られてきます。

これは、住宅ローン控除が2年目以降は年末調整でできるようにするために、10月に予定だとしても先に送っているからです。


このため、もし、あなたが10月~12月の間に一部繰上返済をすると、当然のことながら、その書類に書かれた

(1)「年末の住宅ローンの借入残高(予定)」



(2)「一部繰上返済後の年末の借入残高」

が異なります。


(2)の方が繰上返済をした分だけ、少なくなります。


それなのに、(1)の方で住宅ローン控除を計算してしまうと、控除しすぎになってしまいます。


年末近くに一部繰上返済をしようとすると、金融機関等から「先日お送りした年末の借入残高の書類は確定申告や年末調整で使えないのでご注意ください」という注意喚起がされることがあります。


金融機関等が自動的に「一部繰上返済後の年末の借入残高」に関する書類を郵送してくれればいいのですが、たいていは、再発行の手続きを取らなければならないかと思いますので、金融機関等に繰上返済を申し込む際にあらかじめ確認することをおすすめします。

福井銀行の例

例えば、福井銀行(参考 よくある質問(FAQ))では、
10月から12月にかけて繰上返済を考えているのですが、手元にある「住宅取得資金にかかる借入金の年末残高証明書」はそのまま使えますか?
 
「住宅取得資金にかかる借入金の年末残高証明書」は、9月末の住宅ローン残高を基準にお客さまに郵送させていただいております。従いまして、繰上返済により住宅ローン残高が減少しますので再発行が必要となります。ローン取引店窓口で再発行を依頼してください。
とあります。

ほかもいくつか見ましたが、似たようなことを書いているところが多かったです。


なお、この回答には続きがあって、
なお、繰上返済により借入期間が10年未満(元金のご返済金額が120回未満)になる場合は住宅借入金等特別控除が受けられなくなりますのでご注意ください。
とあり、10年経っていなくても、途中で住宅ローン控除が打ち切りになってしまうので、繰上返済は慎重に検討する必要があります。

この場合には、再発行を依頼しても、住宅ローン控除ができない以上は、発行されないでしょう。


そもそも繰上返済は「翌年1月」にしては?

さて、ここまで説明しておいて最後に書かないといけないのは、

そもそも10月~12月に繰上返済する必要ってあるんでしょうか?

という点です。

もちろん、繰上返済によって利息が減る効果次第ですが、1月にしても2~3か月の差ですから、そんなに大差ないでしょう。

というわけで、そもそもこの記事のタイトルにあるように「10月~12月に繰上返済したら住宅ローン控除はどうなるの?」という疑問を持つ前に、

「いつのタイミングで繰上返済したらいいの?」

という方に目を向けましょう。

その上で、10月に繰上返済をしても効果があるのであれば、実行すればよろしいかと思います。


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