●雨と言えば・・・よくある不安
暑い中、近所でもいろいろなハウスメーカーが家を建てているのですが、集中豪雨の後なんかはコンクリート基礎がプールになっている光景を見かけることがあります。
そういえば、「コンクリート基礎が雨でプールになってる!? 大丈夫?」という趣旨の記事が周期的に登場するような気がします。
皆さん、自分の家の基礎が雨でプールになる光景を見ると、そりゃもう不安ですよね。
●ブルーシートは「雨除け」ではなく「乾燥防止」のため!?
なぜコンクリート基礎がプールになると大騒ぎになるのでしょうか。
コンクリートは乾燥して固まるはずなのに、そこに余計な水が入ったら乾燥しないじゃないか!?
基礎の強度はどうなるんだ~、というものが多そうです。
当初は、私もそう思っていました。
人生の中でブルーシート使う機会なんて、地面に敷いて座るか、雨除けに使うくらいしかないですものね。
しかし、いろいろ調べていたら一条ブロガーのB170さんの次の記事を見つけて、自分がコンクリートのことについて何も知らないことに気づきました。
B170さん|基礎コンクリートについて
この中で、「養生」という項目を読んでいただければ、なるほど~と思うわけですが、要約しますと、
・コンクリートは乾いて硬くなるのではなく化学反応で固まる。
・表面が乾燥して水分がなくなると、クラックといわれるヒビが入る。
・ブルーシートなどがかけられてるのは、雨除けではなく乾燥防止
・冬場は逆に凍結防止が必要
・良い施工業者は養生期間が長いはず。
ということで、コンクリートの基礎をブルーシートで覆う意味は、「雨除け」を考えてしまいがちなのですが、実は違った意味があるようです。
(ちなみに、乾燥防止以外の意味もあるそうですが、私は専門家ではないので割愛)
●雨で困るのはミキサー車から型枠に流し込むとき
あれ、でも、現場監督さんから「明日は雨だから延期します」とか言われたぞ、やっぱり雨はよくないんじゃないの?という疑問もありますね。
コンクリートと水の量は、ミキサー車の中でドロドロしているときには適正量が入っているそうです。
しかし、ミキサー車から型枠に流し込むときに雨が降るとどうでしょうか。
ちょっとした雨なら誤差の範囲内かもしれませんが、強い雨が降れば水の量が多くなってしまい、余計な水が入って強度が弱くなるそうです(そりゃいかんね)。
ですから、「ミキサー車から型枠に流し込むタイミング」について雨が降るかどうかを気にするようです。
土砂降りの中で型枠に流し込むのはNGというわけですね。
最近のような局地的な集中豪雨があると、現場ではタイミングをはかるのが大変そうですね。
ちなみに、型枠にコンクリートを流し終わってから雨が降っても、コンクリートの表面が固まり始めていれば、雨水は入れないので、このような問題はないそうです。
むしろ、急激な乾燥を防いでくれるというメリットがあるそうです。
そのため、今のような暑くて乾燥しやすい時期だと、わざと散水することもあるそうです。
●・・・って後で言われてもねぇ。
この記事を読んで下さる方は、きっと家づくりで勉強熱心な方が多いと思いますが、それでも、私たちは家に関する専門家ではありませんので、雨が降ってコンクリートの基礎がプールになったら、誰だって不安になります。
そのときに、
「コンクリートは乾燥で固まらないから大丈夫ですよ」
と後から言われても、
「本当だろうか、基礎の強度は大丈夫だろうか」
と不安になると思います。
でももし、あらかじめ、
「コンクリートにビニールシートで養生するのはこういう理由です。」
「今回、ビニールシートをしないのはこういう理由です。」
「雨が降って水がたまるかもしれませんが、こういう理由で心配しないでください。」
と説明があったらどうでしょうか。
こんなにブログ記事などで大騒ぎにならないと思います。
●あらかじめ「心の準備」ができていれば。。。
私も職業柄、クレームをいただくことは多いのですが、多くのクレームは、相手を「不安」にさせたことによるクレームです。
例えば、一条工務店では預り金100万円が必要な制度(今もそうなのかな)をとっていますが、打ち合わせが終わってからいきなり、
「預り金100万円、明日までに振り込んでください」
と言われたら、普通の人は怒りますよね。
「何で先に言ってくれなかったんだ」
って(そんなことは普通ないと思いたいですが・・・)。
事前に
「次の打ち合わせが終わると、預り金100万円の振込みが必要になりますので今のうちにご用意ください」
と言われていれば普通怒りません。
事前に説明しようが説明しまいが、預り金100万円は少なくも多くもなりませんが、「心の準備」というものがあります。
心の準備ができていないことで起こるクレームはたくさんあります。
ブルーシートでコンクリートの基礎がちゃんと覆われていない理由を事前に説明しようがしまいが、コンクリートはちゃんと固まるかもしれません。(固まってもらわないと困ります。)
でも、事前に説明してくれていれば、私たちからは「不安」が1つ減ります。
●ブログをチェックして、現場に活かす仕組みは素晴らしい。
某ハウスメーカーでは、そこで家を建てているブロガーの記事をチェックしているという噂があるようです(本当かどうかはわかりませんが)。
個人的には、いいことだと思っています("都合の悪いこと"を書いているブログを締め出す目的でなければ)。
きっと、
「コンクリート基礎は雨に濡れても大丈夫??」
という不安(あるいはクレーム)があるということは、
ハウスメーカー側としてもチェック済で、
現場の方に情報提供して、
同じことが起こらないように、
これから建てる施主の方たちの心の準備ができるように
していただいているのだと思います。
もちろん、そういう不安(あるいはクレーム)が1件や2件のことなら、そんなのイチイチ全部チェックするのは無理だよと言っていただいて当然なのですが、
こういう
よく記事で見かける不安
くらいはさすがにチェックしてますよね。
現場で対策を講じてますよね。
ということで、上から目線ではなく、お客様目線で書いてみました。
(今回の記事は、想定の読み手が施主ではなくハウスメーカーだったのですね。)
子の不安はいろんなハウスメーカーで同じような記事を見かけますし、Yahoo知恵袋などでもよく見かけるので、ちゃんと対策をした方がいいと思います。
ちなみに、現場の皆さんとの対応も含めて非常に丁寧に記事を書かれているPOPOLOGさんの記事も「信頼関係」を考えさせるものとなっておりますので、ご紹介させていただきます。
・基礎工事途中でベタ基礎の中が池になっているのですが(悲)
・続報!ベタ基礎の中が池になっちゃった問題-信頼とは何か?
その他の一条工務店関係でトラブル&クレームに関する記事は、こちらのトラコミュが参考になりますよ。
(参考)
【トラコミュ】一条工務店トラブル&クレーム
今回の記事もせっかくなので登録させていただきます。
次のページへ 固定資産税や自動車税で1円でも節約する方法
暑い中、近所でもいろいろなハウスメーカーが家を建てているのですが、集中豪雨の後なんかはコンクリート基礎がプールになっている光景を見かけることがあります。
そういえば、「コンクリート基礎が雨でプールになってる!? 大丈夫?」という趣旨の記事が周期的に登場するような気がします。
皆さん、自分の家の基礎が雨でプールになる光景を見ると、そりゃもう不安ですよね。
●ブルーシートは「雨除け」ではなく「乾燥防止」のため!?
なぜコンクリート基礎がプールになると大騒ぎになるのでしょうか。
コンクリートは乾燥して固まるはずなのに、そこに余計な水が入ったら乾燥しないじゃないか!?
基礎の強度はどうなるんだ~、というものが多そうです。
当初は、私もそう思っていました。
人生の中でブルーシート使う機会なんて、地面に敷いて座るか、雨除けに使うくらいしかないですものね。
しかし、いろいろ調べていたら一条ブロガーのB170さんの次の記事を見つけて、自分がコンクリートのことについて何も知らないことに気づきました。
B170さん|基礎コンクリートについて
この中で、「養生」という項目を読んでいただければ、なるほど~と思うわけですが、要約しますと、
・コンクリートは乾いて硬くなるのではなく化学反応で固まる。
・表面が乾燥して水分がなくなると、クラックといわれるヒビが入る。
・ブルーシートなどがかけられてるのは、雨除けではなく乾燥防止
・冬場は逆に凍結防止が必要
・良い施工業者は養生期間が長いはず。
ということで、コンクリートの基礎をブルーシートで覆う意味は、「雨除け」を考えてしまいがちなのですが、実は違った意味があるようです。
(ちなみに、乾燥防止以外の意味もあるそうですが、私は専門家ではないので割愛)
●雨で困るのはミキサー車から型枠に流し込むとき
あれ、でも、現場監督さんから「明日は雨だから延期します」とか言われたぞ、やっぱり雨はよくないんじゃないの?という疑問もありますね。
コンクリートと水の量は、ミキサー車の中でドロドロしているときには適正量が入っているそうです。
しかし、ミキサー車から型枠に流し込むときに雨が降るとどうでしょうか。
ちょっとした雨なら誤差の範囲内かもしれませんが、強い雨が降れば水の量が多くなってしまい、余計な水が入って強度が弱くなるそうです(そりゃいかんね)。
ですから、「ミキサー車から型枠に流し込むタイミング」について雨が降るかどうかを気にするようです。
土砂降りの中で型枠に流し込むのはNGというわけですね。
最近のような局地的な集中豪雨があると、現場ではタイミングをはかるのが大変そうですね。
ちなみに、型枠にコンクリートを流し終わってから雨が降っても、コンクリートの表面が固まり始めていれば、雨水は入れないので、このような問題はないそうです。
むしろ、急激な乾燥を防いでくれるというメリットがあるそうです。
そのため、今のような暑くて乾燥しやすい時期だと、わざと散水することもあるそうです。
●・・・って後で言われてもねぇ。
この記事を読んで下さる方は、きっと家づくりで勉強熱心な方が多いと思いますが、それでも、私たちは家に関する専門家ではありませんので、雨が降ってコンクリートの基礎がプールになったら、誰だって不安になります。
そのときに、
「コンクリートは乾燥で固まらないから大丈夫ですよ」
と後から言われても、
「本当だろうか、基礎の強度は大丈夫だろうか」
と不安になると思います。
でももし、あらかじめ、
「コンクリートにビニールシートで養生するのはこういう理由です。」
「今回、ビニールシートをしないのはこういう理由です。」
「雨が降って水がたまるかもしれませんが、こういう理由で心配しないでください。」
と説明があったらどうでしょうか。
こんなにブログ記事などで大騒ぎにならないと思います。
●あらかじめ「心の準備」ができていれば。。。
私も職業柄、クレームをいただくことは多いのですが、多くのクレームは、相手を「不安」にさせたことによるクレームです。
例えば、一条工務店では預り金100万円が必要な制度(今もそうなのかな)をとっていますが、打ち合わせが終わってからいきなり、
「預り金100万円、明日までに振り込んでください」
と言われたら、普通の人は怒りますよね。
「何で先に言ってくれなかったんだ」
って(そんなことは普通ないと思いたいですが・・・)。
事前に
「次の打ち合わせが終わると、預り金100万円の振込みが必要になりますので今のうちにご用意ください」
と言われていれば普通怒りません。
事前に説明しようが説明しまいが、預り金100万円は少なくも多くもなりませんが、「心の準備」というものがあります。
心の準備ができていないことで起こるクレームはたくさんあります。
ブルーシートでコンクリートの基礎がちゃんと覆われていない理由を事前に説明しようがしまいが、コンクリートはちゃんと固まるかもしれません。(固まってもらわないと困ります。)
でも、事前に説明してくれていれば、私たちからは「不安」が1つ減ります。
●ブログをチェックして、現場に活かす仕組みは素晴らしい。
某ハウスメーカーでは、そこで家を建てているブロガーの記事をチェックしているという噂があるようです(本当かどうかはわかりませんが)。
個人的には、いいことだと思っています("都合の悪いこと"を書いているブログを締め出す目的でなければ)。
きっと、
「コンクリート基礎は雨に濡れても大丈夫??」
という不安(あるいはクレーム)があるということは、
ハウスメーカー側としてもチェック済で、
現場の方に情報提供して、
同じことが起こらないように、
これから建てる施主の方たちの心の準備ができるように
していただいているのだと思います。
もちろん、そういう不安(あるいはクレーム)が1件や2件のことなら、そんなのイチイチ全部チェックするのは無理だよと言っていただいて当然なのですが、
こういう
よく記事で見かける不安
くらいはさすがにチェックしてますよね。
現場で対策を講じてますよね。
ということで、上から目線ではなく、お客様目線で書いてみました。
(今回の記事は、想定の読み手が施主ではなくハウスメーカーだったのですね。)
子の不安はいろんなハウスメーカーで同じような記事を見かけますし、Yahoo知恵袋などでもよく見かけるので、ちゃんと対策をした方がいいと思います。
ちなみに、現場の皆さんとの対応も含めて非常に丁寧に記事を書かれているPOPOLOGさんの記事も「信頼関係」を考えさせるものとなっておりますので、ご紹介させていただきます。
・基礎工事途中でベタ基礎の中が池になっているのですが(悲)
・続報!ベタ基礎の中が池になっちゃった問題-信頼とは何か?
その他の一条工務店関係でトラブル&クレームに関する記事は、こちらのトラコミュが参考になりますよ。
(参考)
【トラコミュ】一条工務店トラブル&クレーム
今回の記事もせっかくなので登録させていただきます。
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コメント
コメント一覧 (4)
この記事を読んで我が家の基礎のことを思い出しました。すっかり遠い彼方の記憶になっていました(^0^;)
夏場に入る基礎工事中に豪雨という記事をよく見かけるようになってきました。私も「基礎の中が池」という状況を経験して色々な情報に触れる機会があったので「これは大丈夫そうだな」とか思って読んだりしています。
とはいえ大した知識ではありません。
なので、neronaさんのおっしゃる通り、事前に想定されることについて簡単に説明しておけば施主は不安に陥ることはないんですよね。
監督さんには「当たり前の事」でも、施主にとっては「緊急事態」になるってことをよく理解して欲しいものです。
なーなです。
我が家も基礎がプールになり、
何の知識も無いので大騒ぎして
記事を書いたりしちゃいました^^;
素人施主には
建築中のあるある集が欲しかったですね(^◇^;)
今はトラコミュがありますが、
一条さんもそのような冊子なり用意してくれたらいいのに…
為になる記事、ありがとうございます\(^o^)/
こんにちは
一条ブロガーの皆様は勉強熱心な方が多いため、
いろんな情報を書いていただいて私も勉強になっているのですが、
そもそもブログにある情報を頼りにしないというのはちょっと残念ですね
「当たり前」のことほど「当たり前」に言ってほしいものです。
こんにちは
なーなさんの記事も読みました~。
コメント欄のみなさんの情報がとても役立ちました(笑)
本当に、一条さんもいろいろ冊子を作るなら、そういうのもつくってれれば
いいのになあと思いますね。
でも、多分難しいでしょうから、僭越ながらブログで呼びかけている次第です。