家づくりに限らず、「質問」がうまい人は、いい仕事をしているように思います。

さて、みなさんは、穴をあける「ドリル」の話をご存じでしょうか?


ホームセンターでドリルを買おうとしているお客さんがいます。

「ドリルが欲しいんですが

ここで、うまくいかない担当者は、次のような質問をしてしまいます。

「どんなドリルが欲しいんですか? 大きさは? 素材は? 出せる価格は?」

でも、ドリルを買いたい人は、ドリルについて詳しくないからプロに相談しているのに、真正面からドリルのことを聞かれてもよくわかりません。

さて、どんな質問をすれば良かったのでしょうか?

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別の担当者は次のようなことを質問しました。

どこに穴を開けたいんですか?

いくつ開けたいんですか?

そもそもなぜ開けたいんですか?



そのお客さんはちょっと考えて答えました。

「日曜大工でいろいろなものを作っているので何回使っても壊れないドリルがほしいです」

⇒「じゃあ、頑丈なこのドリルがおすすめですね。いろいろな穴が開けられます」


「たまたま子供の工作で一度穴を開けたくてここに来たんだ」

⇒「何度も使わないなら、耐久性は落ちますが価格が安いこちらの商品がおすすめですよ」


「固定するために穴を開けてひもを通そうと思ったんだけど」


⇒「なるほど。ただ、固定するためなら他の方法もありますよ。こちらの商品は穴を開けなくてもしっかり固定する画期的な商品ですがいかがですか?」 


・・・以上、「ドリルじゃなくても穴は開く」を気付かせる質問とは?を基に作成しました。


i-cube@大阪
さて、この話を家づくりに置き換えてみましょう。

まずはじめに、

ハウスメーカーに家を作ってもらっているわけではない。

ということを、再確認しておかなければなりません。



「家が欲しいんですが

「どんな家が欲しいんですか? 大きさは? 素材は? 出せる価格は?」

4LDKですか? 木造ですか? 2,000万円くらいですか?

どこかで見た光景です。


そんなものは実はどうでもいいんです。





「家が欲しいんですが

どんな暮らしをしたいんですか?

誰とどうやって過ごしたいんですか?

そもそもなぜ家を建てたいんですか?


という質問が大事だったりします。


営業さんや設計さんは、そのような質問をしてくれていますでしょうか。
(もちろん、いろいろ話をする中で出てくるものだとは思いますが。。。)


例えば、木造にすべきかどうかは判断基準がなければさっぱりわからなくて、「木のぬくもりを感じる暮らしをしたい」のであればそれは木造にすべきです。

あるいは、鉄骨造だとしても、内装をこだわれば作ることは可能かもしれません。


残念ながらこの「魔法の質問」をしてくれない人もいるかもしれません。


だとすれば、自分にこの魔法の質問をしてみてください。

どんな暮らしをしたいんだろう?

誰とどのように過ごしたいんだろう?

そもそもなぜ家を建てたいんだろう?



私の場合は、

本のある暮らしをしたい。

妻と子供が夏は涼しく過ごせて冬は温かく過ごせる家を望んでいる。

地震から家族を守りたいので丈夫な家を建てようと思い立った。


この数が多ければ多いほど、そしてそれを営業さんと設計さんと共有すればするほど、良い家づくりができるように思います。

50個もある!?

それはいいことですね。

でも、あんまり多いとあれもこれもになってしまうので、優先順位をつけて「絶対に譲れないもの」トップ10を見つけて下さい。


間取りや設備、オプションで迷ったら、

それがなくなったらどうなる?

誰が困る?

他に代替案はない?


という質問をするのも効果的です。


そうすれば、たとえ住宅展示場でホームシアターがカッコよくても、

「あ、カッコいいと思っただけで、ホームシアターを使った暮らしなんて誰も望んでないや」

とか、自分たちの判断の軸がぶれないと思います。


営業さんや設計さんと、あなたが思い描く暮らしをすることを共有すれば、

「○○さんは本を結構お持ちみたいなので、うちの本棚をつけるよりも市販の本棚を買った方がたくさん入るかもしれませんよ」

「○○さんの購入される土地では、スペースからすると書庫と土間収納を入れると書庫が狭くなってしまいます。このままでいいですか? 優先順位が書庫なら土間収納はいっそのことなくすことも考えられますよ」

というようなことも考えていただけるかもしれません

相手はプロかもしれませんが、「あなたの大事にしたいもの」という視点が欠けていれば、せっかくの知識・知恵も活かされません。


その大事にしたいものは、自分に質問する必要があると思います。

家族と質問をし合うと良いと思います。


さて、

「いやいや、うちの営業さんも設計さんも全然提案がないから無駄ですよ」

とお困りの方もいるかもしれません。

そういうときには、

「私たちはこういう暮らしをしたいと考えていますが、この間取りはちゃんとそれを叶えていますか?」

とか、

「プロの視点からどう思いますか?」

と質問してみてはいかがでしょうか。

「私たちは本に囲まれた生活をしたいと考えていますが、この間取りはちゃんとそれを叶えていますか?」

「確かに書庫は作りましたが、どこで本を読むかがあまり検討されてないですね。○○さんは書庫で本を読む予定ですか? それなら照明の位置を考えないと影になってしまいますね」


「私たちはスタイリッシュな外観がよくてこのタイプの家をお願いしたんですが、このプランはそれを叶えていますか?」

「気になるようであれば、一度実物を確認してみますか? 近所に同じ外観の家があったはずです。両隣に家があると違った印象になるかもしれませんね」



自分も仕事をしているときにそんなことを聞かれたら、何か1つでも見つけようと頭が回転し始めます。

つまり、

相手に提案させるための質問

も大事だと思います。

質問するだけならタダですが、その質問をしないことによる損失は大きいかもしれません。

一応、家を建てた経験者として思ったことを書いてみました。


いろいろ書いてみましたが、何か1つでも参考になれば幸いです。