我が家は4,500万円借りて、200万円ずつ、過去2回の繰上返済をしました。
繰上返済をするかどうかについては、いろいろな意見があり、どれが正解かは難しいところです。
そこで、1つの考え方として、なぜ私が繰上返済をするのかを通じて、「住宅ローンを繰上返済するかどうか悩んだときのヒント」について書くことにします。
なお、前提として、20年以上の長期で住宅ローンを組んでいる方向けのお話となります。
一般的には、住宅ローンを早く終わらせた方が将来の利息分をカットできる(特に期間短縮型の場合)ため、節約できる、ということなのですが、その効果が表れるのはずっと先のことです。
その分だけ、「現在の手元資金」が減っていきます。
つまり、
「繰上返済」とは、
「現在の手元資金を減らす」ことで、
結果として、
「将来の手元資金を増やす」ことを
目的としています。
つまり、繰上返済の最終目的は、本来、
「老後の手元資金を少しでも増やす」
ために行われます。
我が家が400万円を繰上返済(期間短縮型)した結果、利息がカットされて節約できるのは、私たちが60歳以上になった時です。
期間短縮型の場合は、繰上返済をしてもしなくても、「現在」の返済には何の影響もありません。
返済額軽減型の場合は、少し返済額が減りますが、本当に少しですのでほとんど影響がありません。
もともと、現在の手元資金だけでは足らないからお金を借りたのに、そのお金を返すために現在の手元資金を減らしていくわけです。
だからこそ、繰上返済は、コツコツ節約などによって貯めた『余裕資金』をもとに行っていくことになるのですが、この時に、
その余裕資金を年利3%以上で運用できるなら、繰上返済よりも運用した方が良いですよ
というアドバイスを聞くこともあり、混乱します。
例えば、30年間で年利2%で住宅ローンを借りている場合に繰上返済をするよりも、
その繰上返済に充てるお金を30年間年利3%で運用した方が、
最終的に将来、手元に残るお金は大きいという発想です。
年3%以上の運用は可能というデータもあるかもしれません。
・・・しかし、それでも疑問なのは、世の中には
約束されているもの
と
約束されていないもの
があるという点です。
どういうことかというと、
今回、
約束されているもの
=住宅ローンの金利2%
です。
一方、
約束されていないもの
=年利3%の運用の利回り
です。
繰上返済をすれば、それに見合った分の利息が節約になります。
その金利は、最初の契約の通りで、変わることはありません(特に全期間固定金利の場合)。
一方、運用による年利3%は絶対ではありません。
トータルで年利1%になるかもしれませんし、そもそも、元手自体を失うリスクもあります。
その余裕資金を30年間、年利3%以上で運用すれば、繰上返済よりも将来手元にお金が残りますよ
というアドバイスの大前提には、「30年間も運用で成果を出し続ける」ことが要求されています。
あなたにはできますでしょうか?
少なくとも、私にはできるように思えません。
それは、現在の手元資金をある程度キープしていること、という条件です。
先ほども書いた通り、あくまで、「余裕資金」でやるべきでしょう。
現在の手元資金
と
余裕資金
は、「混ぜるな危険!」です。
繰上返済をした結果、現在の手元資金を使い切ってしまっては、この先、急にお金が必要になった時に対応ができません。
例えば、車の買い替え資金がなくて、高い金利のカーローンを借りた場合、これは繰上返済しなければ、カーローンを使わなくてもすんだのではないでしょうか?
・・・じゃあ、どうすればいいの?となりますが、これが今回の私からのヒントです。
「やってはいけないこと」をしない、ということです。
大事なのは、何をするか、ではなくて、何をしないか、ということだと考えます。
具体的には、
(1)
借金があるまま無理な運用をして、
失敗して資産を目減りさせてはいけない
(2)
余裕資金がないのに繰上返済をして、
高い金利でさらに借入れをしてはいけない
と考えています。
私が繰上返済をしているのは、我が家で設定している「貯金額」を超えたときに、その超えた分についてと決めています。
その設定している貯金額は、我が家の場合、保守的ですが、「生活費の2年分」です。
それを超えた金額は、いくらいざというときのためとはいえ、逆にお金としては持ちすぎであり、繰上返済をしてしまっても大丈夫な「余裕資金」だと言えるからです。
また、住宅ローンは当初、65歳くらいで完了でしたが、これからの時代を考えると、せめて60歳までに完済にしたくて、それまでは繰上返済をしようと思って行っています。
そのため、そこまでは期間短縮型で繰上返済していく予定です。
いずれにしても、「現在の手元資金の充実」を大事にしています。
まずは『生活費』を把握し、年間いくらあれば生活できるかを知れば、どれくらい手元資金を現在残せばいいかが決まってきます。
繰上返済をするとか運用をするとか、そういう話は、現在の手元資金が充実してからの話で、まずは、生活費の半年分とか1年分を目標に貯金してはいかがでしょうか。
このブログでご紹介したのをきっかけに、4,000人以上の方が実践されています。
繰上返済をするかどうかについては、いろいろな意見があり、どれが正解かは難しいところです。
そこで、1つの考え方として、なぜ私が繰上返済をするのかを通じて、「住宅ローンを繰上返済するかどうか悩んだときのヒント」について書くことにします。
なお、前提として、20年以上の長期で住宅ローンを組んでいる方向けのお話となります。
「繰上返済の目的」とは何か?
言い換えると、「住宅ローンを早く終わらせる目的」とは何でしょうか?一般的には、住宅ローンを早く終わらせた方が将来の利息分をカットできる(特に期間短縮型の場合)ため、節約できる、ということなのですが、その効果が表れるのはずっと先のことです。
その分だけ、「現在の手元資金」が減っていきます。
つまり、
「繰上返済」とは、
「現在の手元資金を減らす」ことで、
結果として、
「将来の手元資金を増やす」ことを
目的としています。
つまり、繰上返済の最終目的は、本来、
「老後の手元資金を少しでも増やす」
ために行われます。
我が家が400万円を繰上返済(期間短縮型)した結果、利息がカットされて節約できるのは、私たちが60歳以上になった時です。
期間短縮型の場合は、繰上返済をしてもしなくても、「現在」の返済には何の影響もありません。
返済額軽減型の場合は、少し返済額が減りますが、本当に少しですのでほとんど影響がありません。
繰上返済より運用がおトク?
・・・でもこれって、なんだか変ですよね。もともと、現在の手元資金だけでは足らないからお金を借りたのに、そのお金を返すために現在の手元資金を減らしていくわけです。
だからこそ、繰上返済は、コツコツ節約などによって貯めた『余裕資金』をもとに行っていくことになるのですが、この時に、
その余裕資金を年利3%以上で運用できるなら、繰上返済よりも運用した方が良いですよ
というアドバイスを聞くこともあり、混乱します。
例えば、30年間で年利2%で住宅ローンを借りている場合に繰上返済をするよりも、
その繰上返済に充てるお金を30年間年利3%で運用した方が、
最終的に将来、手元に残るお金は大きいという発想です。
約束されているものとされていないもの
もちろん、その主張は計算上、ごもっともです。年3%以上の運用は可能というデータもあるかもしれません。
・・・しかし、それでも疑問なのは、世の中には
約束されているもの
と
約束されていないもの
があるという点です。
どういうことかというと、
今回、
約束されているもの
=住宅ローンの金利2%
です。
一方、
約束されていないもの
=年利3%の運用の利回り
です。
繰上返済をすれば、それに見合った分の利息が節約になります。
その金利は、最初の契約の通りで、変わることはありません(特に全期間固定金利の場合)。
一方、運用による年利3%は絶対ではありません。
トータルで年利1%になるかもしれませんし、そもそも、元手自体を失うリスクもあります。
その余裕資金を30年間、年利3%以上で運用すれば、繰上返済よりも将来手元にお金が残りますよ
というアドバイスの大前提には、「30年間も運用で成果を出し続ける」ことが要求されています。
あなたにはできますでしょうか?
少なくとも、私にはできるように思えません。
大事なのは「やってはいけないこと」をしないこと
・・・というわけで、じゃあ、やっぱり繰上返済をすればいいのか、と言えば、これもまた前提条件が必要です。それは、現在の手元資金をある程度キープしていること、という条件です。
先ほども書いた通り、あくまで、「余裕資金」でやるべきでしょう。
現在の手元資金
と
余裕資金
は、「混ぜるな危険!」です。
繰上返済をした結果、現在の手元資金を使い切ってしまっては、この先、急にお金が必要になった時に対応ができません。
例えば、車の買い替え資金がなくて、高い金利のカーローンを借りた場合、これは繰上返済しなければ、カーローンを使わなくてもすんだのではないでしょうか?
・・・じゃあ、どうすればいいの?となりますが、これが今回の私からのヒントです。
「やってはいけないこと」をしない、ということです。
大事なのは、何をするか、ではなくて、何をしないか、ということだと考えます。
具体的には、
(1)
借金があるまま無理な運用をして、
失敗して資産を目減りさせてはいけない
(2)
余裕資金がないのに繰上返済をして、
高い金利でさらに借入れをしてはいけない
と考えています。
私が繰上返済をした理由
最後に私の話をします。私が繰上返済をしているのは、我が家で設定している「貯金額」を超えたときに、その超えた分についてと決めています。
その設定している貯金額は、我が家の場合、保守的ですが、「生活費の2年分」です。
それを超えた金額は、いくらいざというときのためとはいえ、逆にお金としては持ちすぎであり、繰上返済をしてしまっても大丈夫な「余裕資金」だと言えるからです。
また、住宅ローンは当初、65歳くらいで完了でしたが、これからの時代を考えると、せめて60歳までに完済にしたくて、それまでは繰上返済をしようと思って行っています。
そのため、そこまでは期間短縮型で繰上返済していく予定です。
いずれにしても、「現在の手元資金の充実」を大事にしています。
まずは『生活費』を把握し、年間いくらあれば生活できるかを知れば、どれくらい手元資金を現在残せばいいかが決まってきます。
繰上返済をするとか運用をするとか、そういう話は、現在の手元資金が充実してからの話で、まずは、生活費の半年分とか1年分を目標に貯金してはいかがでしょうか。
オマケ:固定資産税を節約する方法、詳しく説明しました。
このブログでご紹介したのをきっかけに、4,000人以上の方が実践されています。
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